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鱗文様 舞台衣装の宇野商店

2015/11/26


以前ブログでもご紹介した、宇野商店のガマグチポシェットの柄に使われている鱗文様についてご紹介します。

鱗柄は、古来より三角の形は魔物や病を示すとも言われており、能などの舞台衣装では鬼女や蛇の化身を表す文様ですが、「鬼瓦」然り、転じてこの鱗の文様も「魔除け」や「厄除け」の意味で使われます。
「鱗」と言っても魚ではなく龍や大蛇の鱗を表しています。

舞台の演目「京鹿子娘道成寺」(きょうがのこむすめどうじょうじ)清姫の蛇体を表した衣装にこの鱗文が描かれています。
簡単に「京鹿子娘道成寺」をご説明します。

あらすじ

紀伊国の道成寺では、新しい釣鐘の供養が行われていました。
道成寺の釣鐘は、恋人安珍(道成寺の僧)を追いかけ、恋しさのあまり大蛇と化した清姫によって焼き滅ばされていたのでした。
そこへ白拍子花子が現れ、鐘を見てみたいと頼みます。
お寺の小坊主たちは白拍子が珍しく、舞を見せてもらうことを条件に女人禁制のお寺に入れてしまいます。

しかし実は花子は清姫の怨霊で、その昔安珍を匿い、自分との仲を隔てた釣鐘に恨みを残しているのでした。
僧たちの油断を見澄ました花子は、やがて大蛇の正体を現すと、釣鐘もろともいずこともなく去ってゆくのでした。

考えてみるとすごく恐ろしい舞踊のように感じてしまいますが、意外と小坊主達の滑稽な踊りがあったり…
舞台で役者が踊っている時、観客の目の前で一瞬のうちに衣装を変える技法・仕掛けのことを「引き抜き」といいますが、花子の舞の途中で一気に引き抜きする場面は派手で目を奪われるほど素敵だそうです。


舞台衣装のバッグやポーチをきっかけに、本物の舞台を観劇したり、気になった柄について勉強するのも良いですね。


kukuliスタッフ

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